◆「実利」魅力で人気 交換レートは低め
クレジットカードを利用した際に蓄積されるポイントを、カード会員に現金で還元するサービスが広がっている。商品や提携航空会社のマイルなどと交換するサービスは一般的だが、お金という一味違う魅力が人気のようだ。ただ、ポイントの還元率は商品券やギフト券と交換する場合のレートより低く、頻繁に使うメーンカードでなければ十分なポイントがたまりにくい面もある。(大塚健次)
◆ポイント集め 難しい面も
三菱UFJニコスの「VIASO(ビアソ)カード」は、ポイントの還元サービスを現金のみに限定している。1000円の買い物につき5ポイントがたまり、会員専用の仮想商店街サイト「VIASOeショップ」で買い物をすれば、さらにボーナスポイントが上乗せされる。
年間20万円以上をカードで支払って1000ポイント以上獲得すると、1ポイント=1円のレートで年に1回、お金がカードの引き落とし口座に自動的に振り込まれる。
ただ、ポイントの蓄積期間は入会日を起点としており、1年以内に1000ポイント以上ためなければ、その間のポイントは消滅する。2年目以降も毎年、ゼロからためていく形になる。
りそなグループの「りそなカード〈セゾン〉」は、1000円につき1ポイントが与えられる。ポイントの有効期間は3年と長く、最低40万円利用して400ポイント獲得すれば、1ポイント=5円のレートで還元される。
サービスを受けるには、りそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行にカードの引き落とし口座を開設する必要がある。
SBIホールディングスの子会社、SBIカードも、ポイントの還元は現金に限っている。
レギュラーカードの場合、1000円の利用で10ポイントたまる。ポイントの有効期限は、それぞれ獲得月から2年間となっている。
カード会員が申請すれば、5000ポイント蓄積した時点で5000円、1万ポイント蓄積した時点で1万2000円が口座に振り込まれる。
ポケットカードの「P―oneカード」は、通常は1000円の利用で1ポイントたまり、300ポイント以上になれば1ポイント=3円で換金が可能だ。
ポイントは年度単位で累積され、有効期間は最大2年。還元率は0・3%と他社より低めだが、多くの利用ケースでカードの請求額が1%割り引かれるため、公共料金もやや安くなるメリットがある。
読売新聞
りそなカード